マイ・シュガーランド



柘植さんはさらに目を真ん丸くしてわたしを見つめた。




・・・あれ…

なにか変なこと言ったかな…




「・・・なっちゃん…」



小さく掠れるような声でわたしの名前を呼ぶ。


その切なく消えてしまいそうな声に、胸が少し苦しくなる。








――――!!





声を出すことも、抵抗することも何もできなかった。





わたしは今、
柘植さんの腕の中にいる。





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