白銀の翼~白銀の彫刻と金の瞳の乙女~
得意気に言うタランを軽く睨

み、リセラは隣にいるロワを

促した。

「ロワ…行こう」

「うん。…タランも一緒に行

く?監督官に呼ばれたんでし

ょ?私達もだから…」

「ホントか?でもお前はいい

奴だ。リセラとは大違…」

最後まで言わせずリセラはロ

ワの頭を撫でていたタランの

腕に一発平手をお見舞いした



「いてぇ…」

「ロワに触るんじゃない!こ

のアホ男!」

「だ…誰がアホ…」

「全くもう!」

「リセラ、暴力はいけないよ

?一応幼なじみなんだから」

「ロワ“一応”って何?

“一応”って…」

可愛い顔して酷い事を言うロ

ワに苦笑しつつリセラは言っ

た。

「ねぇ、早く面倒なことはさ

っさと終わらせましょうよ」
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