雪・時々晴れ
-数日後-


マユちゃんはデザイン室という部署へ移動となっていた。


デザイン室は私の勤務する社屋から道路を隔てた目と鼻の先の工場内にあった。


そこには例の小田君や兄の所属するメンテナンス部もあった。
父も工場側の勤務であった。


デザイン室でも坂井課長が仕切っていた。


店舗のレイアウトをCADで描いたり案内のPOPを作成したりしていた。店舗というのはアミューズメント施設のことである。


そこではデザインに興味のある女子社員が育成されていた。本当は私とマユちゃんの二人がデザイン室に移動の予定だったらしいのだが、部長の「えこひいき」と言われてはいけないとの配慮だったのか私は週1回の勤務となった。


デザイン室の勤務はすごく楽しくて坂井課長と浜田チーフとマユちゃんと私の4人だけだったのでマンツーマンの学校の様な環境であった。


「MACでデザインソフト扱えるとか最高!」などとほざきながらほぼ遊んでいた。そんな中またもや坂井さんがらみの遊びの話が出た。


「俺めんたいこパスタ作れるよ」
何故そんな話になったのか坂井さんが言った。


「じゃあ今度、坂井さんちでパスタ作ってもらおうよ」
とマユちゃんが私の顔を見た。


内心「え~」と焦ったが嫌だとも言えず軽く小刻みにうなずき「いいね~」と言っていた。


浜田チーフは席を外していたので誘われていないのかと思っていたが、そうではなくデータ入力室から渡辺さんと加藤さんが誘われていたからだった。


皆もなんとなく浜田チーフと渡辺さんがうまく行ってない事を知っていたのだろう。


数日後4人で坂井さんの寮へ出向く事となった。




< 16 / 68 >

この作品をシェア

pagetop