雪・時々晴れ
当日が来た。


パスタやアルコール類を買い込んで4人で坂井さんの寮を訪れた。


「御宅探訪~」などと渡辺さんと加藤さんははしゃいでいた。


マユちゃんと私は坂井さんのお手伝いをしながら笑っていた。


とても綺麗とは言えないキッチンを見てマユちゃんは
「私、ゴミ溜めでも何でもお掃除出来ますよ~」と言い放つと


坂井さんは「失礼な子だな~」と少しムッとした。
マユちゃんはお世辞など言わない正直な子だった。


掃除も終わりパスタも出来上がり乾杯となった。
先輩2人に坂井さん、マユちゃんと私。
なんだか面白い組合せの中盛り上がって行った。


随分飲んだ後、酔っ払いの私に渡辺さんがあだ名を付けていた。


「ドッグ!ねぇドッグゥ!」


ゲームに負けて鼻のテッペンに黒ペンで丸く塗られた私はそう呼ばれていた。


「ドッグって!」と突っ込みながら、まぁ楽しいからいいか…
と思っていた時コタツの中で私の足を触る何かが動いた。


(ひゃっ!)と思ったが声を押し殺して正面に座っていた坂井さんを睨んだ。


(何するねん!危険やわこの人!皆おるのにバレるやん!)


当然、皆は二人が親密であることなど知るはずがない。マユちゃんにすら言えないで戸惑っていたのだから。


コタツの中で何度か足をさすられて血の気が引いてゆく自分を落ち着かせた。


この後は全然楽しくなくて、早くお開きになる事を願った。
< 17 / 68 >

この作品をシェア

pagetop