サクラ誘惑
補習三日目。
準備室の前で立ち止まっている私。
今日はさとるに会いたくない。
だって…さとるといると心臓がもたないんだもん。
ゆっくり深呼吸して…
よし、入ろう!とドアノブに手を掛けた瞬間
「よー!さくら」
頭をワシャワシャ撫でられ、ハッとして顔を上げる。
「さと…」
「桜先生な」
ニコッと微笑むさとる…じゃなくて、
まだ教室の中じゃないから桜先生。
「…桜先生」
「はい、入ろう」
よく言えましたとでも言うように、ドアを開く桜先生。
そしてあっという間に二人っきりになってしまって。
…心臓がうるさい。