黒き藥師と久遠の花【完】
手を伸ばしてこちらの頭を撫でると、ナウムはいずみの元へと歩いていく。
まだ痺れが残っているのか、それとも怖い思いをしたせいか、彼女の肩が小刻みに震えていた。
落ち着かせるように、ナウムはいずみの肩に手を置いた。
「申し訳ありません、エレーナ様。私の考えが甘かったせいで、こんな事態に――」
「私もみなもと二人で会いたいと願っていたの。ナウムの責任ではないわ」
青ざめた顔のまま、いずみはナウムを見上げた。
「お願い……みなもを殺さないで。こんなことになっても、私の大切な、妹なの」
いずみの頬を、大粒の涙が流れていく。
彼女を安心させるように、ナウムは優しく微笑んだ。
「もちろんですよエレーナ様。私にとっても、みなもは大切な人……これから時間をかけてじっくり説得しますから、私を信じてお待ち下さい」
「……ありがとう。貴方を信じて待っているわ、ナウム」
動けず呆然となるみなもの前で、互いの意思を確かめるように二人は見つめ合う。
それからおもむろに、いずみが視線をこちらへ送る。
今にも泣き出しそうな、申し訳なさそうな目。
後ろめたさを感じながらも、こちらを拒んでいるように見えた。
何か言いたそうに口をまごつかせたが、いずみはうつむき、付き添いの侍女に促されて部屋を出て行った。
まだ痺れが残っているのか、それとも怖い思いをしたせいか、彼女の肩が小刻みに震えていた。
落ち着かせるように、ナウムはいずみの肩に手を置いた。
「申し訳ありません、エレーナ様。私の考えが甘かったせいで、こんな事態に――」
「私もみなもと二人で会いたいと願っていたの。ナウムの責任ではないわ」
青ざめた顔のまま、いずみはナウムを見上げた。
「お願い……みなもを殺さないで。こんなことになっても、私の大切な、妹なの」
いずみの頬を、大粒の涙が流れていく。
彼女を安心させるように、ナウムは優しく微笑んだ。
「もちろんですよエレーナ様。私にとっても、みなもは大切な人……これから時間をかけてじっくり説得しますから、私を信じてお待ち下さい」
「……ありがとう。貴方を信じて待っているわ、ナウム」
動けず呆然となるみなもの前で、互いの意思を確かめるように二人は見つめ合う。
それからおもむろに、いずみが視線をこちらへ送る。
今にも泣き出しそうな、申し訳なさそうな目。
後ろめたさを感じながらも、こちらを拒んでいるように見えた。
何か言いたそうに口をまごつかせたが、いずみはうつむき、付き添いの侍女に促されて部屋を出て行った。