こんなに好きなのにっ!!
男が男を好きだって否定はしない。



自然の摂理だと思うし…。



でも俺、男は愛せないっ!!



急いで帰って着替えてから向かったバイト。



開店準備をしながらも、今日振ったふたりの顔が頭をよぎる。



恋愛って難しい。



両思いになんなきゃ付き合ったり結婚したりしないわけだし…。



そう考えると、俺って幸せ者なのかも…。



店が開店してからは京兄目当ての客が多くて、みんなチョコを置いて行く。



「コレ、悠都君に」

「ありがとうございます」

「本命って言ったらどうする?」

「彼女いるんでごめんなさいします」

「カワイイ~…。まぁ本命ってわけじゃないから。あわよくばって感じかな?」



若干客に口説かれつつ、深夜に帰宅。



親父もこの日ばかりは何個かチョコをもらうわけで。



母ちゃんが妬いてるっつーどうでもいい夫婦喧嘩が勃発してる。



俺はユナに何も言ってないけど…明日言おう。



無駄な心配はさせたくないし。



< 247 / 301 >

この作品をシェア

pagetop