こんなに好きなのにっ!!
弟、風都はやたらモテるらしく。



部屋には山のようにチョコがあるはず。



あんなバカ弟のどこがいいんだろう…。



なんだっけ、遊んで壊して捨てんだったか?



被害者多発してそうだよ…。



とにかく今年のバレンタインは歴史に残るような経験をした。



まさか男に好かれてるとは思ってなかったしな…。



アイツが傷つけられたらイヤだから誰にも言わないけど。



恋愛ってやっぱり難しい…。



シャワーを浴びて眠った次の日、甘い匂いで目が覚めた。



ゆっくり目を開けると、なにやら黒い物体…。



「あ~ん」

「あ~…ん?ぬぁっ!?」



口の中になんか入った!!



寝起き3秒くらいっ!!



「一口も食べてない!!」



ユナ!?



なに入れた!?



勢いよく起きあがると、片手にフォークを持ったユナがいた。



まさか今のって…ケーキ?



「悠ちゃんのバカ」

「だからって寝起きケーキはなくね!?バイトだったんだし…」



昨日のケーキを口に詰め込まれた…。



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