君は嘘。
伊月*side*
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『知らなかったことは仕方ないじゃないですか?もうココには来ませんし、だいたい貴方達のことも知らな……』
……え?何この女。面白い。
最初は上辺だけ飾付けて、なにかと関わりを早く切りたそうにして。
きっと、俺がしつこく聞いたから焦ってるんだろうな。
今までの女とは違う。
……こう、あんまり人とか物事に関わりを持たないって感じ?がすっごく気に入った。
「えっまじか?俺らのこと知らないのか?」
『あの、それは言葉のあやです。もういいですよね?
失礼しますっ』
そう言って女は早足で帰っていった。
自然と頬が緩む。
「あんなに楽しい子初めてかもー。」
なんて言ったら、
「伊月はあんまり女相手にしないもんな。」
隣にいる朔(サク)が笑う。
だって、あの子が楽しい性格をしてたから。
今まで見つけられなかったって、もったいないことしたなって思うし、これからもあの子に会いたいなんて思ってる。
…………俺、思ったことは素直に実行しちゃうから、待っててよ。
面白い『君』。