君は嘘。


伊月*side*
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄



『知らなかったことは仕方ないじゃないですか?もうココには来ませんし、だいたい貴方達のことも知らな……』



……え?何この女。面白い。





最初は上辺だけ飾付けて、なにかと関わりを早く切りたそうにして。


きっと、俺がしつこく聞いたから焦ってるんだろうな。



今までの女とは違う。
……こう、あんまり人とか物事に関わりを持たないって感じ?がすっごく気に入った。






「えっまじか?俺らのこと知らないのか?」



『あの、それは言葉のあやです。もういいですよね?

失礼しますっ』



そう言って女は早足で帰っていった。



自然と頬が緩む。


「あんなに楽しい子初めてかもー。」



なんて言ったら、

「伊月はあんまり女相手にしないもんな。」


隣にいる朔(サク)が笑う。





だって、あの子が楽しい性格をしてたから。
今まで見つけられなかったって、もったいないことしたなって思うし、これからもあの子に会いたいなんて思ってる。




…………俺、思ったことは素直に実行しちゃうから、待っててよ。



面白い『君』。




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