夏の空を仰ぐ花 ~太陽が見てるからside story
補欠に一番近い女の子になりたい。


ふと、目を開けると、窓の外は満天の星空。


明日は晴れるぞ。


次第に体が重くなりベッドに沈み始めて、あたしは再びそっと目を閉じた。


まぶたを閉じた瞬間に見たのは、窓辺に差し込む、優しい月明かりだった。


神様。


恋の神様。


どんな試練も、あたしは受け入れる。


だから。


補欠の一番大切な女の子に、あたしを任命して下さい。


祈りながら、あたしは眠りの森に迷い込んで行った。


しかし、本当に試練は容赦なくやってきた。













かすかに紅く色付き始めた、木の葉。


冷たさを含んだ、朝の新鮮な空気。


少し高くのぼった、青空。


もう、秋だ。


文化祭は晴天のもと、幕を上げた。


校内は人であふれ返っていた。


あたしたちのクラスは校庭に並ぶ、お好み焼き屋。


ベニヤ板で手作りの、いかにも安くさい屋台。


だけど、クラス全員の協力と努力がぎゅうぎゅう詰めになった、宇宙にたったひとつの最高級屋台。


「とりゃー! 覚悟!」


目の前の獲物に、あたしは包丁を振り下ろした。


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