夏の空を仰ぐ花 ~太陽が見てるからside story
「くそっ……涙で前が見えんっ……」
何度も何度も涙を拭いながら作ったメールを送信した結衣と、明里は、床に座り込んで、
「翠がよみがえったー!」
強く抱き合いながら、
「奇跡ー!」
ギャーッと大声をあげて、泣いた。
なんじゃ……人をゾンビみたいに。
よみがえった、とか。
床に散乱した大量の板チョコとペプシコーラ。
あたしのために、買って来てくれたに違いない。
確実に、こんな友達にはもう出逢えないんじゃないかと思う。
あたしのために全力で泣いて喜んでくれる女は、なかなかいないだろう。
テレビの画面がCMから、野球中継に切り替わった。
「間もなく、6回表が始まります」
解説者の爽やかな声が流れて、カメラが両ベンチを映し出した。
「ここは一点が欲しい南高校ベンチです。エースの夏井くんが肩をならしていますね」
ドキドキした。
健吾にボールを投げる補欠がテレビに映った。
5日間眠っていた間に、補欠は別人のようになったように見えた。
あたしの彼氏、こんないい男だったっけなあ。
ブラウン管の中の補欠に、やたらとときめいていた。
「夏井くんは今大会、ひとりで投げ続けて来ていますからね」
「そうですね。ここは打線の援護が欲しいところですね」
解説者たちの声を聞いて、ぎょっとした。
南高校ベンチから桜花のベンチに映像が切り替わった時、あたしは先輩の腕を掴んだ。
「先輩!」
「えっ」
「ほんとに、まじ? 補欠、たったひとりで、全部の試合投げ続けてんの?」
何度も何度も涙を拭いながら作ったメールを送信した結衣と、明里は、床に座り込んで、
「翠がよみがえったー!」
強く抱き合いながら、
「奇跡ー!」
ギャーッと大声をあげて、泣いた。
なんじゃ……人をゾンビみたいに。
よみがえった、とか。
床に散乱した大量の板チョコとペプシコーラ。
あたしのために、買って来てくれたに違いない。
確実に、こんな友達にはもう出逢えないんじゃないかと思う。
あたしのために全力で泣いて喜んでくれる女は、なかなかいないだろう。
テレビの画面がCMから、野球中継に切り替わった。
「間もなく、6回表が始まります」
解説者の爽やかな声が流れて、カメラが両ベンチを映し出した。
「ここは一点が欲しい南高校ベンチです。エースの夏井くんが肩をならしていますね」
ドキドキした。
健吾にボールを投げる補欠がテレビに映った。
5日間眠っていた間に、補欠は別人のようになったように見えた。
あたしの彼氏、こんないい男だったっけなあ。
ブラウン管の中の補欠に、やたらとときめいていた。
「夏井くんは今大会、ひとりで投げ続けて来ていますからね」
「そうですね。ここは打線の援護が欲しいところですね」
解説者たちの声を聞いて、ぎょっとした。
南高校ベンチから桜花のベンチに映像が切り替わった時、あたしは先輩の腕を掴んだ。
「先輩!」
「えっ」
「ほんとに、まじ? 補欠、たったひとりで、全部の試合投げ続けてんの?」