気まぐれ探偵はお嫌いですか?
凱はそう言うとポケットから黒い携帯を出した。


「タクシー1台お願いできますか?」


(タクシー!?)


当たり前のようにタクシーを呼んでいる凱を見ていると凱は、財布を持ち私の手を引いた。


「待って下さい。私、今お金持ってませんよ!」


「僕が買うから気にしないで。僕は紳士だからね。女性の服くらい買ってあげないと。」


ジャージ姿の男を紳士とは言えないんじゃないだろうか…?


そう思いながらも私は黙って凱について行った。
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