Love.Love.Loving!
グッと眉間にシワを寄せて、あたしの願いは虚しく、思いっきりな不機嫌面で怒りを言葉に吐き出す希唯君。
ヒックッ、としゃくる今のあたしなんかに優しくするつもりはないのか容赦なく、
「香彩うざい。超面倒くさい。バカアホまぬけ泣き虫鈍感カラス。ムカつくからかぁかぁって呼んでやる。ちゃん付けるときは〝かぁちゃん〟って呼ぶから。八百屋の母ちゃんとでも思われとけ、バ香彩」
ペラペラペラペラと、早口であたしの心をズタズタにする言葉を並べてくる。
その声は相変わらず男のもので、酷い、と思う前にガッ!と勢いよくさっき引き剥がした希唯君の両手があたしの頬っぺたを再び包んだ。
――だけど、勢いよく、だ。
希唯君の大きな両手に包まれたあたしの頬っぺたはむにゅっと真ん中に寄せられて、口はまるでタコみたいに前に突き出た格好。
『(い…、やだあああああ!!)』
なーんて、叫びたくても叫べないのが今の状況。
あたしの涙溢れる瞳に映る希唯君は、こんなまぬけなあたしの顔を見ても一ミリたりとも笑わない。
それほどまでに怒りが希唯君を支配しているということで。
希唯君は表情を微塵も変えないまま、タコさんなうなまぬけすぎて可哀想すぎるあたしに、
「いーい?しっかり聞けよ、かぁかぁ」
今度は早口じゃなくて言い聞かせるように、ゆっくりと言葉を紡いだ。