Love.Love.Loving!
「――…ぶっ、あっは!」
『!?』
「うははっ!やっぱ…っ我慢、できねー。香彩ちゃんかーっわいーっ」
と、いきなり、今までプンプン漂っていたシリアスな雰囲気を一瞬で吹き飛ばすぐらいの笑みを張りつけてクツクツと可笑しそうに喉を鳴らす希唯君。
突然のことで、は?と目を瞬(しばたた)くあたしの頬っぺたを挟んでいる手を動かして、むにむにとそれを弄んでくる。
『(…はっ!まさか!!)』
むにむにしながら「んー、ずっと耐えてたけど、気ぃ抜いたら無理。これはやべぇな、もうネタ!そ、その口…っぶはっ!」…ああ、今あたしの中で心が折れる音が盛大に響いた。
悟った予感は的中した。
希唯君がさっきまで微塵も崩さなかった表情を崩していきなり笑いだした理由は、あたしの顔――というよりも、タコみたいに突き出た口。
ていうか、今になって笑うとか酷い。しかもずっと耐えてた上にネタとか〝その口…っぶはっ!〟とか、本当に本当にほ…っ、んっとうに!傷ついた!!
女の子に対して酷すぎるし、繊細な乙女心のことをわかってなさすぎる。可愛いとか言われても全っ然嬉しくないんだからバカぁ!!
『っひ、ひど…っ、バッカ、バカバカ、』
「っふ、くく、…っマジ、超かわいー」
『…!も、もうやだっ、希唯きゅんにゃんか…っ、』
「(やっべ)わーっ!離す離す俺がやだ――ほら!離しました!」