Love.Love.Loving!
タコみたいになっていることの羞恥が指摘されてからされる前よりもさらに上がって、ぼろぼろと零れる涙。
小さな抵抗にと〝希唯君なんか知らない〟そう紡ごうとした言葉は、上げられた声に遮られる。
早口なそれはどこか焦りを孕んでいて、あたしの頬っぺたから温かい手を離した涙でぼやける瞳の中の希唯君が、
「(…セーフ。〝なんか〟とかもうマジダメ…。100パー嫌いって言われる気しかしなかったしもうやだ俺バカバカ…!)」
なんて、ちょっと勘違い(?)をしながら少し逸らした目を再びちらり、とこちらに向けて――涙が止まらないあたしに眉がふにゃり、八の字。
ゆっくり、静かに伸ばされた手がふわりと首に回って、優しく、それと同じ温かい体温に包み込まれる。
それから、――「ありがと」
耳元で、いつも通りの、男の子にしては少し高めの甘ったるい、もう聞き慣れてしまった希唯君の声が、そう言った。
キュン…ッと胸が高鳴って、それを鷲掴みにされたような感覚。
続く言葉に、じわり、じわじわと浮かんでくる涙が止まらない。
「信じるって言ってくれてありがとう、香彩ちゃん」
『――…う、っうん、』
「俺ね、今すっげぇ嬉しいの。夢見てるみたいで、やっべぇーって、なんか興奮してるっていうか、うーんっと…、とりあえず超幸せ、です」
『っへへ、なに、それ』
「俺の素直な気持ち〜。あ、あとね、指輪、ちゃんと外すから」
『…うん?(なんで?)』
「ふふん、俺、前から決めてたんだっ。香彩ちゃんが俺のこと好きになってくれたら、香彩ちゃんとペアリンしよーって」
『そ、そうなんだ』
「うん!…香彩ちゃん、嫌?」
『え…、…う、うん…?』
「!!!」
『(あ、あれ…?)』
「…、」
『…、』
「…、」
『……の、』
「――ま、マジ、で…?」