Love.Love.Loving!
『(え、えええ?あたし、なんか悪いこと言った…?)』
続いた無言の中、抱きしめていたあたしをゆっくりと離した希唯君の表情はショックを受けているって言葉で現すには軽い、世界の終わりだみたいな表情をしている。
それとありえない、とでも言いたげな震える声にあたしは首を傾げた。
なんでそんな表情するの?
だってペアリングって、付き合ってるカップルがするものだから、あたしと希唯君は違うじゃん。
希唯君の気持ちは信じるって決めたけど、あたしの好きはまだ希唯君の方に行ってない。あたしは〝あの人〟が好き。それは変わってないの。
だから、希唯君とペアリングをするのは嫌――じゃなくて、正しくはできないのだ。
…あ、でもあたしが希唯君を好きになったらって話だから、今すぐにって話じゃないんだよ、ね?
『あ、の、希唯君、ごめ…っ、』
「…、」
『その、嫌、じゃなくて、できないっていうか、』
「…、」
『えっと、あ、あたし、好きな人が、』
「…………え?」
『え…?』
「…香彩、俺のこと好きじゃない、の…?」
ノー瞬きで、暫くフリーズしていた希唯君が静かに言葉を紡ぐ。
その質問は、うんと頷けば嫌いの返答になるし、首を振れば好きの返答になるし、どう答えればいいか悩む質問だった。