Love.Love.Loving!
希唯君に彼女がいないってわかるまで希唯君のことをずっと嫌い嫌いって思っていたけど。
彼女がいないことがわかって、尚且つ希唯君の気持ちを信じると決めた今のあたしの中には正直、希唯君に対するその気持ちは殆ど存在してないと思う。
言われてみて初めて気づいたことなんだけど、希唯君を嫌う要素はただ一つ。
チュウとか恋人同士がするスキンシップをしてくるとこだけ。
だけど、それでじゃあ好きなの?って聞かれたら、素直にうんとは言えない。
人としてだったらたぶん好き。でも希唯君が聞いているのはきっと、いや確実に恋愛としての好き。
ここであたしが首を縦に頷けば、希唯君はそ、その…あたしのことがす、…っ好き、らしいから(自分で言うのは恥ずかしい)、カップル成立になってしまう。
だから、あまり中身が詰まってない頭で考えて考えて考えて。あたしの出した答えは、
『……ふ、ふつー、う?』
これである。
「…、」
『…、』
「…、」
『…、』
「…………は?」
『(ひえっ!!)』
世界の終わりだみたいな表情をしていた希唯君は、沈黙の間に顔を俯けた、かと思ったら、ゆっくりと顔を上げて――ビシッと壁に罅(ひび)がいきそうなぐらいすごんでくれた。