Love.Love.Loving!

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『はぁ…』


もくもく漂う綿菓子みたいな白い雲。嫌味なほどに真っ青な空。カラッとした気温は夏を感じさせる。

3日前、告白を受けた学校のシンボルとも言えるおっきな桜の木の下じゃなくて。

それよりもワンサイズ小さめの桜の木の下にある少し古びたベンチに座りながら、あたしは太股の上にお弁当箱を広げ、空にかざした白いプリントにタメ息。

白いプリント――…それは、堂々と遅刻して来た根性を認めてとかって渡されたペナルティー。完全なる嫌味だ。ちくしょう。


結局。あたしは薄井先生から逃れられても、宮先生には捕まってしまった。

捕まって、15分程度。

各自お昼休みで食堂に行ったり教室でお弁当を食べたりと、ガヤガヤ騒がしい中であたし一人怒られて。

お説教の最後に渡された、数学の次に苦手な英語の問題がぎっしりと埋まったプリント2枚。


今日ってあたし、厄日なのかなぁ…。授業始まりのチャイムもいつの間にか鳴って遅刻だし…。


かざしていたプリントをベンチの上に置き、しゅんと沈みながらオレンジ色のフォークで卵焼きをぷすっと刺す。
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