Love.Love.Loving!
「よお、ガキんちょ」
『な…っ!』
座りながらスニーカーに足を通していた昴は、あたしの気配に気づいたのか振り向くとニッと悪戯に口角を上げた。
誰がガキんちょよぉ…。
ぷうっとふくれて昴の発言はシカト。その代わり持っていた鞄でバシッと背中を叩いてやる。
「…ってぇ。そういうとこがガキなんだよおねーちゃん」
『ふんっ』
「可愛くねぇ態度」
『…、』
「今度チュウされても慰めてやんねぇからな」
『…っ、もうしないもん!昴のバカッ』
たった一つのセリフでたちまちかあっと赤く染まったあたしをケラケラ笑う昴。
弟のくせに生意気…っ。
ムカついたからローファーを履いた足(踵の部分)で今度は足をギュッと思いっきり踏んでやった。
そしたら笑い声は声にならない悲鳴に変わり、踏まれた足を涙目になって押さえる昴。
そんな昴の隣に腰を下ろしていたあたしは立ち上がり、べえーっと舌を出してやれば、昴を置いて外の世界へと飛び出した。
と。
「遅ぇよ、バカ」
ドアを開けてすぐ、鼓膜に届いた聞き慣れた声。なぜか腕を組みながら家の壁に背中を預ける響が居た。