Love.Love.Loving!

へらっと笑ってみせるあたしに響は「大丈夫かよ」なーんて。失礼しちゃう!


『大丈夫ですーっ』


いーっと歯を見せておどけてやれば「ぶさいく」と、失礼すぎる言葉。それにカチンときたあたしはふんっ!先に歩き出してやった。


なによなによ。朝から人のことぶさいくぶさいく言ってくれちゃって。昴も響も、自分がかっこいいからって女の子に対して酷すぎ!

将来、絶対しわしわのおじいちゃんになってるんだからね二人共!


『ざまぁみろ響のバーカ!』

「はあ?誰に言ってんのお前」

『ひゃ…!』


背後から低いバリトン。歩いていたあたしの腕はぱしっと掴まれて、グンッと後ろに引っ張られる。

と、ふわっと鼻腔を擽るシトラスの香り。


あ…、響の匂い…。

この匂い、好き。柑橘系の爽やかさにちょっとだけ甘さも混じってて、なんて言うか落ち着くんだ。

そういえば、希唯君は甘い匂いだったっけ――…って!


『(バカバカッ。なんで希唯君のこと思い出してるの!?)』


忘れろ忘れろーっ。ふるふるとかぶりを振って頭の中に浮かんだ希唯君を消去。さようなら。
< 57 / 149 >

この作品をシェア

pagetop