Love.Love.Loving!

グンッといきなり腕を掴まれ後ろに引っ張られたあたし。最近デジャヴが多すぎる。

何事かと響を見上げたら、「お前なぁ…」って。呆れを孕んだ双眼ではぁ、とタメ息を吐かれた。


「ちゃんと前見て歩けっつの」


バカ、と付け足されたあたしはなによぉとふくれながら響から顔を下ろす。言われた前を見れば、あ、電柱。

好きな人一色に染まっていたあたしは電柱にぶつかりそうになっていたんだ。それを響が助けてくれたってわけね。


『えへへ。ごめんね』


自分の注意のなさに苦笑。謝れば「バーカ」またバカって言われたけど、あたしが悪いから我慢我慢。


腕を離して歩き出した響の隣を再び並んで歩く。

家から学校まで、徒歩で20分ぐらい。姿を見なかった同じ制服を着た子たちをだんだんと見るようになってきた。

…響と本当は学校まで、教室まで一緒に行きたい。でも、それは無理。


『…あ、響。あたしコンビニ寄るから先行ってて』


へらっと笑いながら適当な理由を付けて響に先に行ってもらおうとするあたし。

案の定、「は?」顔を顰めた響。
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