Love.Love.Loving!
恋する乙女、いや、女としてもはや終わりもののギリッギリ発言を心の中とはいえしてしまった自分を激しく叱咤する。
口に出さなかっただけまだまし、なーんてそんな甘いことは女として生きている以上、通用しないのだ。
ていうかしちゃダメ。絶対に絶対にノー!
もしポロリと好きな人の前で言っちゃったら?きゃー!無理無理、想像しただけでも恐ろしい。
たとえ今目の前にいる人が好きな人じゃなくて希唯君だったとしても。レディーでしょ、香彩。ダメよ、反省しなさい。
と、自分の女子力の低さに自分でお説教をしているけど、気分の悪さは相変わらず。きーもーちーわーるーいーよぉ。
おでこをぶつけたことで希唯君からする甘いいい匂いがより強く鼻腔を擽る。でも、その匂いも今のあたしにはNG。
自分の表情が今どんななのか。見なくても簡単に想像がつく。酷い。
…あ、いや、もとから酷いんだけどさ。いつにも増して倍!きっと顔色もよくないでしょう。
うーっわ。素敵フェイスの希唯君に見られたくないな。と、思った矢先、
『っ、わ、』
ぐらり、視界も身体も大きく揺れた。