四葉のクローバー
「・・二人の気持ちは分かった。
 俺にはサエのこと幸せには
 できなかった。
 はっきり言って、俺が慎君の
 立場だったらこんな風に
 考えられなかったと思う。
 俺が頼むのも変だけど
 サエのこと、
 幸せにしてあげて欲しい。
 サエ、
 謝るのは俺のほうだ。
 寂しい思うばかりさせて
 ゴメンな!
 俺のことはいいから
 幸せになれよ。」

「のんちゃん、ゴメン、ゴメンね!」

「・・なんで、
 なんで冷静でいられるの?
 分からない!」
 
そう言って
夢は出て行ってしまった。
 
夢の後を追いかけようとした慎は
希に止められた。

「追いかけてどうするんだ?
 もう違うだろ。
 夢ちゃんのことは
 俺に任せていいから。
 今は仕方ないけど
 時間が解決してくれるよ。
 とりあえず
 ずっとここに
 いるわけにもいかないだろ。
 どうすうるか
 決めてるんだろ?」

「俺たち
 明日には出て行くつもりです。
 荷物が少ない分
 すぐ済みそうなので。
 夢のこと、宜しくお願いします!
 希君にしか頼めないので。」

希はうなずいて夢を探しに行った。
 
 
 
 
 
 
 
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