一生懸命の恋。
「...帰ろか。」
先に口を開いたのは俺だった。
「お、うん。」
こうして俺らはまた歩き始めた。
「ありゃ、伊藤ん時とは
わけが違うな。あんな莉帆は
初めて見たわ。」
「巧でも初めてなん?」
「うん。ありゃ竜となんかあったな。
あのストラップ、竜も同じの
付けてんの見っけて、あれ〜?
そのストラップ莉帆も同じの
ついてなかったっけな〜?ゆって
冷やかした事あんねん。」
やっぱ彼氏とおそろか。
「お前、ほんっと冷やかすの好きな(笑)」
「好きやけど、今そんなんわええねん」
俺はこれ以上、2人の話など
聞きたくはなかった。
でも巧の話を止めると、いつも
「あー、ちょっと、もぉ〜
んーんっ今俺がしゃべってる
っちゅーねんっっ」
ってアホな対応をされるから
俺は巧の話を止めなかった。