高熱にベッド<短&番外>
「着替えましたよ……」
『ん。ポカリ飲む?』
「あ、ありがとうございます」
なんか調子狂う。
危なげな看病を予想していた私にとって、今の永樹さんは拍子抜けで。
『なんか期待した?』
「し…してません……っ」
こんな風に言葉では攻めてくるくせに、実際行動には移さない。
『那子、しんどい?』
おでこを撫でてくれる手は優しく。
労るように触れる。
『ごめんね、俺のせいで』
……そうか分かった。
永樹さんは、責任を感じてるんだ。
自分の風邪が私にうつってしまったから。
『薬飲むでしょ?』
「げっ……」
そんな風に考えていた私にピンチが。
薬……苦手なんです。
『苦くないよ?』
しかも錠剤…!
私は、薬が苦手というよりも、あの丸い物体を噛まずに飲み込むのが苦手なのだ。
うえってなる。うえって。
えずいてしまいそうになる。
「い、嫌です…」
『我が儘いわないの。治んないよ』
「錠剤以外なら……」
粉なら飲める。
しかし、永樹さんの家には錠剤しかないらしい。
「仕方ないなぁ」
何故か、薬を自分の口に放り込んだ永樹さん。
……………まさか………