高熱にベッド<短&番外>
手は頭の上あたりにあって、手錠によってベッド側に引き上げられている。
足をバタつかせようとしても、永樹さんが太ももあたりに座っていてそれも出来ない。
「やだ…っ」
『ほっそ』
露になった私のお腹を凝視して呟く永樹さん。
「止め……!」
『んな事言われて俺が止めると思う?』
思いませんとも!!
言葉だけで考えを改めてくれる人なら最初からこの状態にはならない。
そんな事分かってる。
分かってるけど、せめての抵抗の手段は口しかなくて。
火照るのはもう既に頬だけでは留まらず、体全部が、内側からジンジンと熱い。
「ひ…」
そんな私の熱い肌に、永樹さんの冷たい手が触れる。
『那子のお腹…超気持ちい』
するするとお腹を撫でては笑みを零す永樹さんを見て、生粋の変態なんだな、と思う。
『でもこのへん、ゼリーのせいでベトベトだね…気持ち悪い?』
「へ?…いや、大丈夫ですから…っ!」
なんとなく危険を感じて慌てて首を振る。
しかし、
『しょうがないなぁ…。俺が舐めてあげる』
「ちょ…っ!や……」
聞くつもりのない人相手に、私は無力だった。
「あっ…」
口から漏れる声が、恥ずかしくて。私の体はどんどん火照った。