高熱にベッド<短&番外>
案の定、俺がためしに拘束を解いてみると、
那子はその途端に俺の頭を両腕で抱えて、自分の方により近付けた。
那子の手を押さえてないと言うことは、つまり、俺の手も自由になったわけで。
さぁ、その手が向かうのは…、
『っ…!』
那子の体が少しびくついたのが分かった。
俺の手は調べるように首筋を這って、鎖骨を通って。
そこから少しずつ、ゆっくり下がる。
その間も勿論キスは止まない。
この手の目的は……
明らかだ。
俺の欲求は、もう少しで叶えられる所まで来ていて。
でもそれは、許されちゃいけない事。
わかっている。
きっと俺だって、那子だって。
それなのに今の那子は俺を止めようとはしなくて。
じれったい俺の手の動きは、決して那子を焦らしてその気にさせるつもりなんかじゃなくて、俺の理性の精一杯の抵抗で。
でもそれも、崩壊間近。
力尽きた理性は、本能を止める事はもう出来なくて。
俺は葛藤の中で、
指先にレースのような何かが触れたのを覚えた。