変人執事とツンツンお嬢様
反射でびくっとして手元が揺れると、執事はそれを許さず私の手を支えた。
「動かしてはいけませんからね。すぐに終わります故…」
「…っ」
「そうです、そのままでいてくださいね?」
目がばっちり合った状態でそう言われ、今度は微動だに動けなくなった。
……こ、こいつ…
「はっ、早くしろっ手が疲れる!!」
「かしこまりました。」
からかうように微笑まれる。
それを受けそっぽを向きそうになり、慌てて視線を鏡に移す。
いけないいけない、またからかわれるところだった…
普通こんなことを主人が心配することなど有り得ないだろうが…
私たちは、やはり何か変わっている。
「弥呼さまのお髪はいつ見ても本当にお美しい…
わたくしなどが触ってもいいのかと不安になりますよ。」
「…がっつり触ってるじゃないか。」
本当に意味がわからない
………けど。
「痛くありませんか?」
「大丈夫だ。」
私を気遣い、髪を引っ張らないように優しく触られて、嫌な気分などには到底ならなかった。
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