magnet
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「――……?」
少しずつ開いた目の焦点を合わせれば白い天井が見える。
だんだん意識が体に戻っていく感覚を覚えれば薬品なのか何なのか独特の匂いが鼻についた。
ここ、保健室?
窓が開いていたのかフワッと撫でるような風が髪を撫でた。
「大丈夫……ですか?」
「っ!!?」
風が気持ちいいなと感じる暇もなく天井を見つめたままの目に飛び込んできた思いもよらない姿。
ガバッと起き上がって回らない頭を必死に回して思い出してみる。
「っ――」
が、クラリと頭が揺れた。
「何これ気持ち悪い……」
項垂れて反射的に呟く位、感覚がいつもと違って変だった。
風が、清潔な白いカーテンを揺らした。