3人は学校の人気者


近いよ!!


もの凄く近い!!


このままだとキスしてしまうってくらい近いよ!?


瑠衣くんを見下ろしながら私は後悔した。


だって瑠衣くんが私を見上げてニヤニヤしてるんだもん!


「なぁ、この距離、キスできるよな」


瑠衣くん、君は何を恐ろしいことを言ってるのですか?


私には分かりません…。


というか、分からないふりをしたいです。


「そ…そんなの嫌だよ…」


「なんで?」


「私、ファ…ファーストキスまだだもん…」


私の今の顔赤いんだろうな…。

「何顔赤くしてんの?」


瑠衣くんの所為だよ!!


瑠衣くんがキスなんて言うから…。


恥ずかしい…。


もうこうなったら…。


「おろして!!放してあっちいってー!!」


私は精一杯の大きな声をだす。

みんなこっちを向いてないからそれほど大きな声じゃなかったんだろうな…。


「変わんねーな昔っから声小さいの」


うっ…。


そう、大きな声で言ったつもりが小さいんだよね…。



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