コスミックダスト-戦塵の宮殿
「ドアホ! 誰がオマエなんかみつめるか」

「あ、やっぱり載ってないわ、ドアホという単語」

思わずオレはイスから転げ落ちた。
この奇怪な男の行動はマジなのかジョークなのか識別がつかない。
かなり焦点がズレている。
関わらないほうが良い。

「あれ? 何コケてるの? 大丈夫かチビ?」

「オレのことをチビと呼ぶな! オレはその言葉を聞くと妙に傷つくのや」

「それは悪かった。許せ、チビ君」

「君付けしたって同じやドアホ」

「あ、またドアホ」

「ええい、うるさい! 黙っとけ!」
 

不吉な予感は最悪であった。
< 7 / 203 >

この作品をシェア

pagetop