読めない手紙

「きっと送り主はらみのことが大切なんだよ。だから箱にたからもの詰めて、らみに送ったんだ。それだけキレイな箱なら、変なものは入ってないだろ」


「そっか」


たからもの、かぁ。


私は小箱をじっと見つめた。



“ To rami ”



私宛てに。



「開けて、みようかな」


ぽつりとそう言って、確認するように瞬の顔を見た。


瞬は、にこっと笑った。


「開けてみ」


こくんと頷いて、小箱の蓋に手をかける。



実はビックリ箱なのかも……



なんていう考えもよぎって、ちょっとだけ身構えた。





そっと、蓋を持ち上げて――――





「あっ」



< 13 / 20 >

この作品をシェア

pagetop