読めない手紙
私の目に飛び込んできたのは、
たくさんの
たくさんの写真―――
「これ……」
クラスみんなで撮った集合写真が一枚め。
お弁当食べてるときの写真。
私が授業中に寝てる写真
。
修学旅行で騒いでる写真。
体育祭で負けて泣いてる写真。
文化祭でやった劇の練習風景の写真……
「これ…これ……みんなからだったの?」
涙がこみ上げてきて、今にもこぼれてしまいそうなのを必死に我慢しながら瞬を見る。
瞬は私をじっと見ながら頷いた。
「そう。旅立つらみに、みんなから」
「そっか……う、うう」
とうとう抑えきれなくなって、泣き出した。
「来週だろ。パリのバレエ学校行くの」
「う゛ん」
「みんな泣きそうで渡せないから、代表して俺が見届けることになったんだ。学級閉鎖も、うそだよ」
「う゛ん」