読めない手紙

「わたし、行かなくちゃ。みんなに会いに、学校」


「うん、行こうな」


瞬は優しい微笑んで、ぽんぽんと私の頭を軽く叩いた。


そして私の抱えている小箱の中を指さす。


「最後まで見ろよ。まだ入ってるんだから」



え?



私は小箱の中に視線を落とした。


写真はもう、全部見たはずなんだけど―――




はっと目を見開いた。




小箱のすみに転がっていたものを、私は見つけた。



そっとつまんで持ち上げると、重なっていた鎖はさらさらとほどけて、

アティテュードをしているバレリーナのついたネックレスが姿を表した。


言葉もなく瞬の方に顔を向けると、瞬は私の手からネックレスをするりと取った。



< 15 / 20 >

この作品をシェア

pagetop