月の下でキスと罰を。
「君が、羨ましい」
瀬良は、あたしの頬に触れながら、声を絞って泣いている。吐息も頬を撫でる。
「君と同じになりたい、そっちに行きたい」
瞼を唇を耳を頬を、瀬良は指でなぞり、それを何度も繰り返す。あたしの内部には熱が灯る。
瀬良。美しい姿、美しい手で、あたしを生み出した。
「君は、笑うかな……」
瀬良の悲しみは、あたしに流れ込み、なぜ悲しんでいるのか分からないけれど、瀬良と繋がる喜びもあった。