秘密
「……整形?」
「そうだよ、この顔は作られた顔なの…」
「…………」
「言葉が続かないでしょ?ふふふ…」
美里は空のペットボトルを小さくパキパキと言わせて、それを見つめながら語りだした。
「あたしね、小学校の頃からこの顔でスゴいイジメられてたんだ…
毎日、寄るなとか触るなとか言われて、上履きなんか一年間で何促買い替えしたことか…
朝学校に着くと、これ見よがしに、あたしの机の上に花瓶の花が置かれてて、教科書も落書きだらけで、何回も濡れたりしてたから、ゴワゴワになってた。
いつも一人だった。
友達なんか居なかった。
中学に上がってからは、小学校の頃みたいな子供じみたイジメは無くなったけど、その代わりみんなあたしの事無視してた。
まるでそこに居ないみたいに…
でも、それでよかった。
誰とも関わらずに、無視されてるだけなら、あたしも気が楽だった。
……そんなあたしでもね?
好きな人が出来たんだ。
遠くから見つめてるだけでドキドキしてんの、こんな顔してんのに、はは。
その人は頭も良くて、カッコ良くて、沢山の女の子の憧れだった。
でもその人には他の学校に彼女が居るって噂で聞いたの。
当たり前だよね?あんなにカッコいいんだもん、彼女の一人や二人居て当然。
きっと彼のに隣に居てもおかしくない、綺麗な子なんだろうなって思ってた。
回りの女の子達は恋したり、付き合ったり、みんなどんどん綺麗になっていくのに、あたしなんかこの顔で、どんなに頑張っても、可愛くなったりなんかしない。
試しにメイクとかしてみたりしたけど…
この顔にメイクした所で、かえって気持ち悪い顔になるだけだった…
ある日ね?
クラスの男子があたしに話し掛けてきたの、今日一緒に帰らないって。
ビックリしたけど、あたしはその男子とその日一緒に帰ったの、別に何を話す訳でもなく、ただ別れ道まで歩いただけ。
次の日学校に行ったらその男子が、他の男子に言ってたの…
「いくら罰ゲームでも、あの妖怪と帰るのは辛かった!惚れられたりしらどうしよう…お祓いしてこようかな?あはは」
あたしの事、妖怪って…
罰ゲームって…
…あたしの顔はそれだけで人に嫌悪感を抱かせる…罰なんだって思った…」