秘密
「……お祓いって何?あたしの事化け物みたいに…
あんな奴、好きでも何でもなかったけど、あたしはこの顔のせいで、人を好きになってもいけないんだって思った。
密かに思う事さえダメなんだって…。
…一人で買い物してる時に、偶然街で憧れの彼を見かけたの。隣に凄く綺麗な女の子連れてた。
お似合いだった…
あたしが彼の隣に並んでも絶対に釣り合わない。
その時、ショーウインドウに映る自分をマジマジと見てみたの…
四角い顔で不細工で…いつも顔を隠してうつ向いて、背中を丸めて猫背になってる自分…
…彼の彼女が羨ましかった。
あんなに綺麗で、彼の隣に居れて…
綺麗になりたかった。
あたしだって綺麗になれば、誰もあたしをイジメたりしない、無視される事もない、化け物扱いされる事も…
あたしは両親を激しく詰った。
何でこんな顔に産んだのって…
こんな顔なら産まれてくるんじゃなかったって。
あたしは存在する価値もない人間なんだって、死んだ方がマシだって……
ホントに死のうと思ったんだよ?
色々死に方考えて、手首切るのは、痛そうで怖くて出来なかったけど…
風邪薬一瓶一気に飲んだり、ガスの元栓開けたり…
…でも死ねなかった…
見かねた両親が私に言ったの。
美容整形しなさいって…
死ぬほどその顔が辛いなら、新しく生まれ変わりなさいって…
高校受験に合格したあたしは直ぐに手術した、新しく生まれ変わる為に。
みんなとは遅れて夏休み前に高校に入学したんだよ、その代わり一年の夏休みは毎日学校通ってたけどね?
茜がプールに飛び込んで、先生に怒られてたの知ってるよ?ふふふ。
それからのあたしは世界が変わった。
なんにもしなくても男の子が寄ってくるようになった。
…嬉しかった。
今までは目が合うだけで、嫌な顔されてたのに、みんな笑いかけてくれた。
調子に乗ったあたしは、次から次に男の子と付き合ったんだよ、友達も沢山出来た。
今まで生きてきて、こんなに異性にチヤホヤされた事なかったよ、はは…
…女の子は…顔なんだよ…可愛いければそれでいいの。
不細工は誰からも相手にされない…
あたしは…生まれ変わったんだよ」