債務者ゲーム
「こいつら全員債務者なのか?」

「そうだ。全員30歳未満のお前と同じ債務者だ」
俺の質問に黒スーツの男は答えた。

すると会場内にいた別の黒スーツの男が俺に歩み寄り、俺の胸に番号がかかれたプレートを付けた。

プレートには10000と書かれていた。

そして俺は空いてる席へと案内され、着席した。
俺の席は一番後ろの右端で、隣の奴のプレートに9999と番号が書かれてるとこを見ると、俺が最後なのだろうと思った。

みんなも緊張しているのか、多少話し声が聞こえる程度で、一万人がいると言うのに静かだった。
そんな中、黒スーツの男たちは何やらバタバタとステージの前に横一列に整列して全員がこちら側を向いた。

黒スーツの男たちも数が多く、全員で百人くらいはいそうな感じだった。
こんなヤクザみたいな奴らが百人も並んでこちら側を向いていると威圧感が著しく、今まで話していたこちら側の人間は全員黙ってしまった。

そして場が静まり落ち着くと、壇上の端から一人の男が、壇上中央に向かって歩いた。
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