貴方の恋人になりたいです



「アイツの考えることなんて大体わかるわ。何年兄弟やっとると思ってんねん。」


なら聞かないで欲しい。


「で、仁也はんと舞華はんからはなに貰ったん?」


「新しい服と靴……」


「ふーん」


気づけばスラスラと相手に答えてしまっていた。


「いい加減離れて!」


さっきより力をこめて相手の胸を押した。


「なんでや、別にかまへんやろ。」


彼はさらにぐっと距離を縮めてきた。


顔に血が上るのがわかる。


きっと私は今真っ赤になっているんだろうな。


睨みつけると、彼はふっと笑った。


「や………っ!?」


急に顔を寄せてきたかと思ったら、首筋をペロリと舐められた。





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