貴方の恋人になりたいです
「こ、これはプレゼントじゃないでしょ……っ!!」
ぐいぐいと彼の肩を押すが、びくともしない。
「何言っとるん?ありがとうってこれのことやろ?」
ニヤニヤと笑い、同じ場所にチュッと口づけてきた。
「いやっ!!違うの、それじゃなくて……ありがとうってネックレスのこと……っ!!」
なにか勘違いしている彼に慌ててそうまくし立てた。
「なんや、わかっとったん?これがボクんからのプレゼントやって」
「メッセージカードまで置いてったくせによく言うわよ」
キッと彼を睨みつけた。
「せやからこれも、誕生日プレゼントにやったやん」
そう言って、再び胸元に唇を寄せてきた。
「やぁ……っ、離して………」
チクリと、この間と同じ痛みが走った。
「これで最後やから、堪忍な…」
小さく小さく、彼は囁くように言った。あまりにも小さすぎて、私には聞こえなかった。