戀愛物語
――悪くない。お前は、悪くない。
短い言葉だったが、覚えている。
みことは頷き、肯定した。

「はい…」

「ならいい」

立ち上がった巡はカーテンをめくった。
同時にチャイムが鳴り響き、昼休みの終わりをつげる。
瞬きをしたみことへ、促すようにカーテンを顎でさす巡。
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