【B】君の魔法


「失礼致します。
 浩哉、
 若生(わこう)様の元へ」


呼びに来た声に応じて、
お辞儀をすると、
もう一人の人は、
忙しそうに
テーブルを離れていった。


「ほらっ、二人とも。
 緊張しなくていんじゃない?
 お二人は、
 どんな関係なの?」


屈託のない
真っ直ぐな笑みを浮かべて
ストレートに
切り込んでくる奏音。



思わず、
心さんの視線を見つめる。


慌てて逸らした心さん。

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