王子様の溺愛カメラマン
――ベシッ!!



「いてっ!」


教室で回想モードに突入していた俺の頭を亮太が思い切りどついてきた。


「な…なにすんだよ…!!」


「お前なぁ、読者さんにウソはダメだろ」


「は?ウソ?ウソなんて付いてねぇよ」


「じゃあ聞くけど、どこが順調に愛を育んでるんだよ!?」


「!?」


「そもそもお前ら会ってね―じゃん!」






―――グサッ


亮太おじさんに痛いところを突かれて俺は胸に手を当てた。


「お前この1ヶ月ちょっとの間でどんだけデートしたんだっけ?」


「………」


俺は亮太の言葉に記憶をたどり指折り数えてみた。



ひ~

ふぅ~

み~~……






「多分……4回?」




そのうち3回は…

放課後エマが写真スタジオに来てくれただけだから、デートとは言わないか?


でもちゃんとしたデートもしたぜ?


先週末には二人でボーリングに行ってきた。


デートの定番だろ?



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