王子様の溺愛カメラマン
日向くんの言う通り船はほんの10分で竹富島へついた。




日向くんは私の大きなキャリーバッグをひょいと船から下ろす。



「あ、ありがとう」


「はは、すっげぇ荷物だな。なに入ってんだよ?」


「…!」


日向くんに笑われて私はほっぺを膨らます。



だって可愛いルームウェアとか下着とか下着とか…


全部日向くんのためなのに~!




そんなことは知らない日向くんは笑ながら桟橋を進む。


もう…


私もそんな日向くんの背中に続いて桟橋を渡った。





「わぁ…!」


桟橋を歩きながら

きらきら輝く透き通る浅い海に熱帯魚が見えた。




「日向くん!見て!すごく綺麗だよ!」




沖縄には家族でも何度か訪れた。


だけど大好きな彼がいる沖縄は景色もその輝きも全てが特別に見えた。




日向くんははしゃぐ私に優しい笑顔を向けていた。


< 299 / 335 >

この作品をシェア

pagetop