王子様の溺愛カメラマン
桟橋を降りると民宿からの出迎えのマイクロバスが停まっていた。



車にキャリーバッグを積んでくれる日向くん。


そしてあたしと日向くんを乗せたマイクロバスはゆっくりと走り出した。






竹富島はとても綺麗な島だった。


白い砂が敷き詰められた細い道が続く。


小道の両脇には琉球独特の赤い瓦屋根に珊瑚で造られた塀。





しばらく進むと小さな民宿が見えてきた。


マイクロバスが止まり私と日向くんは降りる。


けして高級感はないけど、趣と風情のある琉球の民宿。


のれんをくぐると優しそうな女将さんが出迎えてくれて、私と日向くんは部屋に案内された。





通された部屋は和室で8畳ぐらい。


扇風機と1時間100円のクーラーがあるだけのシンプルな部屋だった。



部屋の隅には先に泊まっていた日向くんの荷物やカメラの機材が置かれていた。



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