王子様の溺愛カメラマン
二人きりの旅行
日向くんいわく


竹富島は小さな島で、自転車を使えば一周走れるらしい。







「なぁエマ?」


部屋を出ながら日向くんが私の肩をつついた。



ドキッ…


「な、なに?」


日向くんはびくつく私に顔を近付けるとニヤリと笑った。


「自転車で競争しようぜ?で、負けた方が帰りの交通費払うの」


「え…?」



私は目を見開いて日向くんを見た。


「こ…交通費?」


「うん。ざっと見積って2人で
12万くらいかな」


「えぇ!?」





ほ…本気!?


いやでも
日向くんならあり得る…?!



え…でも………






「あの…う……?」



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