王子様の溺愛カメラマン
しかし
そうやってオロオロする私に




「……ぷ!」


日向くんはいきなり吹き出すと大きく笑いだした。


「あはは、コイツ本気にしてやんの♪なにマジな顔してんだよ!」


「え?」


「さすがに冗談に決まってんだろ!」


日向くんはバシッと私の肩を叩いた。


「いた!」


「てかそんなん俺ってどんだけヒドイ男だよ」


「…だって…日向くんが言うと本気っぽく聞こえるんだもん!」





私は叩かれた仕返しにと日向くんに向かって大きく手を振り上げた。


だけどその腕は頭の上で日向くんに捕まれてしまう。




「あははは~☆エマってマジ弱ぇ~」


「む…む~~!!」



私は頬を膨らませると反対の腕も振り上げた。


だけどそれも日向くんに簡単に抑えられる。



「エマそれ本気?全然、効かねぇよ」


「まさか…!
本気な訳ないもん…!」






だけど思いきり腕をバタバタさせてもびくともしない。



やっぱり日向くんも男なんだ…





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