王子様の溺愛カメラマン
「あはは、日向マンなめんなし~」


日向くんはふいに優しく笑うと私の顔を覗きこんだ。




「ついでにやっといつものエマに戻った」


「え?」


目が合うと日向くんは私の心を見透かすような目でまたフッと笑った。




ドキ…ン


日向くん…

もしかして私をリラックスさせるためにわざと…?









「んじゃまぁ賭けは無しで、フロントまでダッシュな?」


「……へ?」




日向くんはパッと私の腕を離すと民宿の廊下を走っていった。


も、もう~!

日向くんたら小学生か!




見透かすような笑顔にドキッとさせられたり、かと思えばやんちゃだったり…


ほんと…
日向くんて素敵だな…





「んもぅ!待ってよ~」


そして私も日向くんを追いかけた。




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