もう会えない君。


あれから二年。


…――――由香里さんは薬物に手を染めていたらしく、薬物専門施設に入れられた。


私達は今年の春で卒業。
桜の花びらが空を舞う。


この季節になると思い出す。


隼と出会った日の事を…。
あの時はお互い、こんな運命が待ち受けているなんて思ってもみなかったんだよね。


風が吹く。
そして、私を呼ぶ声がする。


それは幻聴なのかもしれないけど微かに隼の声が聞こえた気がした。


「隼…私、少しは強くなれたかな?」
なんて笑って空に問い掛けると優しい風が私を包み込んだ。


「おーい、凛!」

「凛ちゃーん!」
校門前で悠と皐が私を手招く。
皐は私達より、一日早い、卒業式だったらしく、隼の写真を持って卒業式に代理として参加してくれた。


私が二人の元へと行くと、

「記念写真撮ろうぜ!」

悠がデジタルカメラを取り出した。


私達は校門前で高校最後の写真を撮った。


「そうだ!」
写真を撮り終えた私はある場所に行こうと思った。


「ん?」
首を傾げる二人に満面の笑みでこう答えるの。
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