もう会えない君。


例えば、手を繋ぐとか?
カップル同士で手を繋ぐのは当たり前って言うよね?


私は一体、何をすればいいのだろう?


ただ悠の隣を歩けばいいの?
それとも何か…した方がいいのかな?


一人で考えていると私の手を悠が握った。


そして悠はそのまま私の手を握ったまま、教室を出た。


教室を出ると悠を待っていた女の子達からの痛い視線が私に集中した。


予想はしてたけど…
さすがにここまで多いと後退りせずにはいられなかった。


だけど悠はすぐに私の異変に気付いたらしく、女の子達の方に視線を向けた。


「何見てんだよ」
冷たく言い放つ悠に女の子達がビクッと肩を上下した。


「えっと…悠くん、その隣の子って……?」
一人の女の子が勇気を振り絞って悠に聞いた。


「見て分かんない?彼女に決まってんじゃん」
当たり前のように答える悠。
そんな悠の返答に驚いた表情を浮かべる女の子達。


無理もないだろう…。
悠のような容姿が完璧な人の彼女が私だったのだから。
――“フリ”だけど。
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